2014年11月2日(日)ニューヨークシティマラソンに出場した、フルカーボン製車いすレーサー「 極 <KIWAMI> 」を駆る、八千代工業所属の土田和歌子選手が3位入賞を果たしました。

 ニューヨークシティマラソンは世界6大マラソンのひとつとして、1970年から続く歴史ある大会です。車いすの部は2000年から始まっています。スタテン島からマンハッタン島のセントラルパークまで、ニューヨーク市の5つの区をすべて走り抜け、各区をまたぐ5つの橋を渡る非常に戦略的要素が求められるコースです。選手の間ではもっとも厳しい走り甲斐があるコースともいわれています。
 

 前日からの雨は上がったものの、最低気温は3度、強風が吹く悪コンディションの中での開催となり、5時30分からの選手ミーティングでは急遽スタート地点を5km短縮し約37kmでのレースとなることが伝えられました。スタート直後のスタテン島からブルックリンにかかるべラザノ・ナローズ橋上で強風により車いすレーサーがあおられる恐れがあるとの判断からでした。
 

 異例の中での開催となったレースでは、土田和歌子選手は序盤からタチアナ選手(米国)とマニュエラ選手(スイス)の3人でグループを形成し走行。途中上り坂では何度か離されるものの、下り坂では「 極 <KIWAIMI> 」の転がりのよさを活かし追いつくというレース展開となりました。
 

 25km地点でタチアナ選手がスパートし、その後マニュエラ選手との併走が続くものの30km過ぎで先に行かれ、土田選手は3位でのゴールとなりました。
 

■ 土田和歌子選手のコメント

 42.195kmから急遽5km短縮となり、レース戦略を大きく変えざるをえず、強豪揃いの中でどこまで食らいつけるか挑戦のレースとなりました。レースコンディションは全選手同じですから言い訳はできません。今後はフルカーボンレーサー「 極 <KIWAMI> 」ももっと乗り込んで相性を高めていきたいと思います。2選手にはレース内容は完敗でした。レース展開の戦略や体力づくりも含め今後につなげていきたいと思います。
 翌週11月9日(日)の大分国際車いすマラソンでも同じメンバーで競うことになると思います。自国開催ですからニューヨークより一つでも順位を上げられるよう、しっかり疲労をとって戦略的に戦える準備を整えたいと思います。
 皆さまの温かいご声援ありがとうございました。来週も引き続き応援をよろしくお願いいたします。
 

■ ニューヨークシティマラソン2014 結果

順位 名前 タイム
1 Tatyana McFadden
(タチアナ・マックファーデン)
1:42:16 米国
2 Manuela Schar
(マニュエラ・シャー)
1:43:25 スイス
3 土田 和歌子 1:44:49 日本(八千代工業)


3位でゴールする土田選手